写真で見たときは、こう思っていた。この緑は主張しすぎではないか、と。
ZEROO C5 KEIGO Classic Automatic Moon Phase、全世界300本限定。定価118,800円(税込)で、中身はCal.50ZC02という自動巻のマイクロローター。ムーンフェイズにデイ&ナイト表示、スモールセコンド、デイトまで載って、ケースは直径38mm・厚さ11.3mmに収まっている。
そのライトグリーンの一本を、阪急メンズ東京で手に取って見てきた。写真は当てにならなかった、という話をする。
この記事について:筆者はこの時計を所有していません。阪急メンズ東京 FORTUNE TIMEで実機を手に取った印象と、メーカー公表値・販売ページの情報をもとに書いています。長期の装着感や精度の実測は含みません。
ZEROOという名前を、私は知らなかった
正直に書くが、これまでこのブランドを知らなかった。たまたまXで流れてきたポストで発見し、目を引くものがあった。そこで用事のついでに実物を見に寄り道をした次第である。
限定300本と聞くと少し身構えるが、価格は12万円弱である。安いわけではないが、手の届かないところにいるわけでもない。
で、実物はどう見えたのか
阪急メンズ東京、FORTUNE TIMEへ。
まずライトグリーンである。写真で受けた「派手すぎるのでは」という警戒は、現物を前にして5秒で解けた。彩度が高くない。抹茶をうんと薄めたような、光の当たり方で灰色寄りにも見える緑で、紺のジャケットの袖口から出ても浮かない色合いだった。服を選ぶ色ではない。
全体はむしろオーソドックスだ。38mmのラウンドケースにシンプルなインデックス、飛び道具めいた造形はどこにもない。品がある、という言い方が近い。
感心したのは盤面の整理のされ方だった。ムーンフェイズ、デイ&ナイト表示、スモールセコンド、デイト。これだけ積んでいるのに、盤面が混雑していない。 機能を詰めた時計は往々にして文字盤が団地の掲示板みたいになるものもあるが、これは違った。窓と針の配置に余白があって、視線がどこかで詰まる感じがない。毎日見ても飽きが来ないのは、こういう盤面だと思う。
他の4色も並んでいて、どれも悪くはなかった。ただ、この時計の個性を引き出しているのはライトグリーンだと思う。 白や紺は、良く言えば端正、悪く言えばこの盤面構成である必然性が薄い。300本限定という文句に見合う顔をしているのは緑だ。
そして裏側だ。シースルーバックになっていて、マイクロローターが見える。単に見えるだけでなく、地板の縁に細かい加工が施されていて、光を当てると表情が変わる。機械式を選ぶ理由の何割かは、正直これである。
数字の話をしておく
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | ZEROO C5 KEIGO Classic Automatic Moon Phase Limited Edition 300pcs |
| 型番 | ZC005SLG(ケースカラー:シルバー/文字盤:ライトグリーン) |
| メーカー/シリーズ | ZEROO TIME/C5 KEIGO Classic |
| ムーブメント | Cal.50ZC02 自動巻(マイクロローター)/28,800振動 |
| パワーリザーブ | 42時間 |
| 防水性能 | 3気圧防水(3BAR) |
| 風防 | サファイアクリスタル |
| ケース素材 | 316Lステンレススチール |
| ケースサイズ | 直径38mm/厚さ11.3mm |
| 重量 | 約128g |
| バンド | 316Lステンレススチール(ブレスレット・Dバックル/腕周り最大19cm) |
| 文字盤 | ライトグリーン ※公式に正式なカラー名の記載なし・要確認 |
| 裏蓋 | シースルーバック(実機で確認)/シリアル刻印あり ※公式仕様欄はシリアル刻印のみ記載・要確認 |
| 機能 | ムーンフェイズ/デイ&ナイト表示/スモールセコンド/デイト |
| 限定本数 | 全世界300本 |
| 原産国 | 日本 |
| 保証期間 | 24か月 |
| 希望小売価格(税込) | 118,800円 ※公式サイトに「2026年8月1日以降は129,800円に改定予定」の記載あり |
| 実売参考価格 | 『確認:未取得。取得日を添えて記入すること』 |
| 発売日 | 公式サイトに記載なし・要確認 |
| 公式サイト | https://zerootime.com/products/zeroo-c5-classic-automatic |
この表で読みどころを挙げるなら3つある。
- マイクロローター:ローターが小さく、地板と同じ階層に収まる構造。だから厚さ11.3mmで、ムーンフェイズ付きの自動巻としては薄い部類に収まっている。そして裏から見たときにローターが機械を隠さない。見せるための構造だ
- 3気圧防水:ここは正直に書いておく。3気圧は「日常生活用防水」の下限にあたる。手を洗う程度なら問題ないが、夏のスコールの際に着けて出歩くのは注意が必要だ。
- サファイアクリスタル:仮に鍵や小銭と一緒に鞄へ放り込んでも、表面に細かい傷が入って白く曇りにくい。数年後の見た目に差が出る部分で、ここを削らなかったのは良い
値段の話をしよう
さて、ここからが本題だ。
118,800円(税込)。この金額をどう見るか。
「聞いたこともないブランドに12万か」と言われそうだが、これはおっしゃる通りで、私も店頭で同じことを考えた。ネームバリューに金を払う趣味はないつもりでいて、いざとなると知らない名前の前でひるむ。
ただ、条件を並べ直すと話は変わる。ムーンフェイズとデイ&ナイト表示を積んだ機械式で、マイクロローター、サファイア、日本製、300本限定。同じ12万円弱の価格帯には、セイコーやオリエントなど手強い老舗国産勢がいるが、ムーンフェイズまで載せてこの厚みに収めた一本となると、選択肢はぐっと減る。
なお、公式サイトによると2026年8月1日以降は129,800円へ改定予定らしい。11,000円上がる。これはなかなか頭の痛い問題だ。
買うのか、買わないのか
購入検討度:★★★★★★★★☆☆(8/10)
減点の2は、製品の完成度ではなく3気圧防水にある。特に最近の夏場はスコールのような雨が降ることも間々あり、そうしたときには念のため外す必要があるが、正直それは面倒だ。そうすると「毎日の一本」にはならない。眺めて楽しむ時計としては満点に近いのに、運用に条件がつく。ここは多少の引っ掛かりとなって残っている。
買う条件は3つ。
- 改定後の価格でも納得できるか
- 防水性能に目をつむれるか
- ライトグリーンの在庫が残っていること
結局のところ
写真で判断しなくてよかった、というのがこの一本の感想である。ライトグリーンは主張の強い色ではなく、むしろこの時計を一番美しく見せている色だった。
3気圧防水という現実的な弱点はある。それでも、12万円弱でムーンフェイズ付きの機械式を、余白のある盤面と見せる裏蓋つきで手に入れられる。盤面を眺める時間に金を払う気があるなら、この一本は候補に残る。
参考
- ZEROO TIME公式:https://zerootime.com/products/zeroo-c5-classic-automatic
- Amazon商品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0GQGPF42F
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